設計処 草庵 一級建築士事務所である設計処草庵は、 93年以降自然健康住宅の先駆的草分けとして講演活動等も行っております。 代表の建築家・中原賢二は、特定非営利活動法人「社の極」の理事長であり、伝統的な素材や技術・文化・芸術への造詣も深く、地相・家相・風水に精通しており、要望があれば古式に則った地鎮祭や上棟祭を行うことも出来ます。
トップページ
プロフィール
いい家づくりの知恵
作品紹介
家づくりの流れ
設計処草庵への設計依頼のメリット
お客様の感想
無料カウンセリング予約フォーム
ご相談・お問合せフォーム


※草庵HPは
   毎週更新!

一級建築士事務所
有限会社
設計処草庵
〒530-0035
大阪府大阪市北区同心
1丁目7-13-303
TEL:06-4800-2711
FAX:06-4800-2712

↓リンク用バナー
いい家づくりの知恵 クリックすると、バックナンバーを
ご覧になれます。

日本の気候風土に合った家づくり
家づくりの流れ

住まいの汚染物質とその対処法

 環境との共生

 私が主宰しております日本建築文化研究会「社の極」が先駆的に、自然健康住宅の研究・開発・推進に努めて早10年余り、今や健康住宅や自然住宅が当然のように新聞や雑誌で取り上げられハウスメーカー等にも普及するようになって参りました。 これほどに認知されてきたということは、多くの人々の住宅に対する健康面や安全面の意識が高まり、人に優しい家だけではなく環境に優しい家が求められるようになってきたということに他なりません。  
 では、
環境に優しい家とは一体どのような家なのでしょうか。
 
 一般に環境と共生する家のことを「環境共生住宅」といいますが、
環境共生住宅」には大きく3つのポイントがあります。

 まず1つめは
雨・風・太陽・植物などの自然の恵みを生かすということです。 例えば雨水を洗車や植栽への散水やトイレの洗浄に利用したり、太陽エネルギーを利用して給湯や冷暖房のエネルギーの低減を図ったりもできます。 また、風通しを良くすることで換気や調湿をしたり、屋根の上に土をのせて植物を生やすことで断熱性を高めると同時に景観の緑化に貢献することもできるのです。 その中でも雨水と太陽エネルギーの利用に関しては、住宅金融公庫で環境共生住宅として割増融資の対象にもなっています。

 次に2つめのポイントとして
自然環境だけでなく、土地の履歴や土地の人の気質も大切に考えるということです。 これは住まいづくりの中では最も大切なことです。 日本の自然風土は地域によって千差万別ですから、自分が住む土地の性質を、古くから住んでいる人や地元の大工さんや建築家などに良く聞いて計画をすると良いでしょう。 季節ごとの風の強さと方向、気温と湿度、日照時間と太陽高度など考慮すべき点はたくさんあります。 また、暖房や冷房の手法も気候によって異なります。高断熱・高気密化は、地域の気候への配慮を怠るとかえってエネルギーのムダにつながります。 例えば、冬は寒いが夏はとても暑い地域で普通の高断熱・高気密化住宅を建てると、夏の冷房費用がかえって高くなる場合があります。 住宅内の熱源や日射によって室内の温度が上がり、暖気が外になかなか排出されないためです。 トータルでは省エネにならないという結果になりかねません。 使用する建材も、できればその土地のものが望ましいでしょう。 特に木材などの天然建材は土地の自然風土になじんでいるため、地場産が長持ちするといわれています。

 そして3つめのポイントとして
人間に優しい素材を選ぶということです。 健康を損なう恐れのある建築素材は使わずに、極力自然素材を使うことが望ましいでしょう。 人間に悪影響を及ぼすものは、地球環境にとっても悪影響を及ぼしています。 例えば、化学塗料の溶剤にはトルエン・ベンゼンといった揮発性の物質が含まれています。 これらの物質は中枢神経作用・皮膚・眼刺激・粘膜刺激などの毒性があり、飛散すれば光化学スモッグの原因になります。 また、木のような自然素材は再利用ができますが、化学物質を含んだ複合建材は再利用ができません。 扉や窓枠などに使用されているWPC(プラスチックと木を一体化したもの)は廃棄物として燃やそうとすると、ダイオキシンが発生してしまいます。 このダイオキシンは、ガン・遺伝子損傷・生殖機能障害・子宮内膜症などの深刻な健康被害が発生し、「分解されにくく毒性が半永久的である」、「水に溶けにくく土壌に吸着する」などのことから土壌はもちろん河川や湖沼などへの環境汚染も問題となっています。

 このように環境共生住宅には3つのポイントがあげられますが、環境のことを考えると、家を一軒建てるにも様々な問題が待ち受けています。 
 しかし、
ほんのちょっとした工夫で環境との共生は実現できるのです。


by  中原 賢二

イラスト: 吉川佳子
designed by 設計処草庵/大阪市北区同心1丁目7-13-303 TEL:06-4800-2711


0605
Copyright © SOANN all rights reserved.